一度リセットの後たぶん6勝目だったはず。

一度リセットした。

 

したくてしてしまったわけではない。いい訳かもしれないが。

 

日数を重ねるうちにテストステロンの分泌量が下がり、ついに朝勃までなくなったためだ。テストステロンの分泌を促すためにオナ禁しているのに、これじゃなんのためにオナ禁しているのかわからない。そのため身の危険を感じて一度リセットしたのだ。

 

オナ禁なんていう時代錯誤の骨頂のような儀式が西洋医学的に見てなんらかのメリットがあるとするならば、ちゃんとしかるべきスパンを設定して、テストステロンの分泌量が増えるように徹底的に管理した場合に限るだろう。

 

西洋医学的理論に立脚したオナ禁とは、それすなわちテストステロンの分泌をめぐる駆け引きだ。オナ禁してテストステロンの分泌が滞ったとなったら、本末転倒も甚だしい。

 

未だに朝勃がなくなった原因はわからない。ただ、一発抜いて二度寝したら、次起きた時は強烈に朝勃していた。この辺のメカニズムは、専門家ではない俺にはよくわからない。

 

ただそもそも、オナ禁、すなわち「射精を控えて精子、もとい性エネルギーを蓄え、昇華する」というのは、西洋医学の理論からかなりはみ出した部分にある。それはタオやヨガなどの東洋の健康法なのだ。だから、2ヶ月とか3ヶ月の長期オナ禁を積極的に進めるような猛者は現代医学の範疇にはほとんどいないのではないかと思う。そんなのEDになる道をまっしぐらに突き進むようなものだと失笑されるのがオチだろう。

 

気功なんかもそうだが、こういった東洋の健康法や秘術を修練となると、絶対に「目に見えない物を信じる」という段階を経ないといけないと俺は考える。そもそも、性エネルギーなんて概念すら西洋医学には存在しないのだ。彼らからしたら「ドラゴンボールの世界の話ですか?」とでも笑われそうだ。

 

オナ禁は金は1円もかからないが、俺はリスクのある行為だと思っている。少なくとも現代医学は定期的な射精を肯定する側についているようだ。

 

こういう事を言うと「性産業界からの圧力がどうのこうの」とバカの一つ覚えに言うやつがいるが、俺は純粋に、現代医学の理論的観点から見た真実なんじゃないかと思っている。なんとなくだが。

 

それでもオナ禁するのであれば、そういった「目に見えるデータ、既存の女常識」を超越する必要があると思う。

 

つまり、真の意味でオナ禁の道を歩むのであれば、現代医学の理論的な後ろ盾はもう得られないと言う事だ。

 

現代医学が示してくれたデータに「悪いが、もう一つ先の可能性を見てこなければいけないんだ」と背を向けて旅立たないといけない。

 

現代医学の常識を超えた旅路の果て。

 

常識の超越。

 

覚醒。

 

俺に、これ以上先の景色を見る覚悟はあるのか。

 

とりあえず、まだオナ禁は継続している。